「将来的にマイホームが欲しいけど、何を基準に決めたらいいかわからない…」「家が見つかっても、購入時期に迷う…」という悩みをお持ちではありませんか?
人生のなかでも大きな買い物になるので、慎重に判断したいですよね。
さらに、一生のうちに多くても数回しか経験しない手続きとなると、どのような準備が必要かわからない人も少なくありません。
この記事では、戸建てとマンションのメリット・デメリットやマイホームを購入するおすすめの時期などもご紹介します。
最後まで読むと、理想のマイホーム購入へ現実的な一歩を踏み出せますので、ぜひ参考にしてください!
戸建てとマンションどちらを購入するべき?
戸建てとマンションのどちらを購入するべきかは、家選びで何を重視するかによって変わります。
戸建てとマンションそれぞれの特徴は、人によってメリットになったりならなかったりするからです。
たとえば、予算を優先する場合は、比較的コストの低い戸建てが第一候補に挙がるでしょう。
また、次の世代に資産を残すなら、戸建てが優勢。
一方で、セキュリティや利便性を重視する場合は、マンションに軍配が上がります。
将来引っ越しの可能性がある場合は、立地の良いマンションが売りやすいなど、将来を視野に入れて考えることも大切です。
戸建て購入のメリット・デメリット
「マイホーム」と聞くと、二階建て以上の戸建て物件をイメージする人も多いのではないでしょうか。
映画やドラマで幸せの象徴として描かれることも多いため、ポジティブな印象が強いですよね。
実際に家族全員をカバーする部屋数があったり自由に使える庭があったりと、メリットを思い浮かべるのは容易です。
しかし、現実的に考えると防犯対策は自己責任、庭や駐車場は私有地だからこそ自己管理が必要など後々負担になり得る懸念点もあります。
理想の生活スタイルだけでなく、予算や生活環境など現実的な要素を含めて考えることで、
何を優先すべきかが見えてきます。
この項目では戸建てのメリット・デメリットをご紹介しますので、よりリアルなマイホームのイメージに役立ててくださいね。
戸建て購入のメリット5つ
戸建て購入のメリットは、下記の5つです。
- 土地が資産になる
- マンションに比べて安価
- 間取りを自由に決められる
- 騒音トラブルが起こりにくい
- 専用駐車場がある
戸建てのメリットを一言でいうと「精神的な安らぎ」です。
セーフティースペースが広いことに加え、金銭面の心配も少ないことで精神的な余裕が生まれるのが理由です。
まずマンションに比べて初期費用が安価なため、月々の支払いが少なくなります。
さらに一度購入した土地は資産として残るので、将来的な金銭面の不安も軽減されます。
また間取りやデコレーションに関するルールがないため、家の装飾にこだわりたい方にはもってこいでしょう。
部屋数も充分あるため、近年増えている在宅ワークの場合でもしっかりプライベート空間を確保できます。
マンションでよく問題となる騒音トラブルが起こりにくいのも戸建てならではです。
とくに子どもやペットがいる場合は、下の階や隣に「迷惑をかけてしまう」と心配する必要がなくなります。
隣からの騒音に悩まされる心配もないので、本当の意味でリラックスできます。
駐車場を私有地にできるため、入出庫の手間や月々の利用費を心配しなくてよいのも戸建ての特権です。
戸建て購入のデメリット5つ
戸建て購入のデメリットは、下記の5つです。
- 立地があまり良くない
- 売りにくい
- 防火防犯対策を自力で行う必要がある
- 修繕やリフォームなどの維持管理は自己責任
- 維持管理にまとまったお金が必要
購入後にかかる労力の大きさが戸建てのデメリットです。
離れた場所への買い物や家の手入れなど、日々の生活に少しずつ負担がかかります。
都心部や主要沿線から徒歩10分圏内にはマンションや商業施設が多く、戸建てを建てる場所が少ないです。
たとえ見つかったとしても高額であるため、購入は現実的ではありません。
そのため戸建ての立地はあまりよくない場合が多く、職場や買い物へ行くのに時間がかかるため、効率面でマンションには劣ります。
また家を売るときに立地が良くないせいで、なかなか売れない可能性もあります。
戸建てはすべてが自分の所有物になるので魅力的ですが、裏を返せば所有範囲のものは自分で管理しなければなりません。
庭や駐車場など日常的にお手入れが必要なものをはじめ、壁の塗装や太陽光発電、防犯対策など大がかりな修繕まですべて自己責任です。
日常的な維持費に加えて、大規模な修繕には多額の出費が伴うことも念頭に置く必要があります。
マンション購入のメリット・デメリット
都心部を中心に、「マイホーム」としてマンションを選ぶ人も増えています。
共働き家庭にとって、職場やショッピング施設へのアクセスが良いことは大きなポイントですよね。
近年では新築マンションの高騰により、安価な中古マンションの需要も高まっています。
フルリノベーションされたお洒落物件や部分的にリノベーション可能な物件など、マンション選びの選択肢は豊富です。
戸建てと比べ、初期費用やランニングコストは高い傾向にありますが、費用に見合う設備やサービスがあるのも事実です。
メリット・デメリットと自身の条件を照らし合わせ、お金をかけるべきか否かの参考にしてくださいね。
マンション購入のメリット5つ
マンション購入のメリットは、下記の5つです。
- 立地が良く、生活が便利
- 売りやすい
- 防犯防災面で安心
- 維持管理の負担が少ない
- 室内がフラットで有効面積が広い
主要沿線から徒歩10分圏内、大型ショッピングモール直結など立地の良さがマンションを象徴するメリットです。
ショッピング施設だけでなく、都心部であれば会社や幼稚園など生活に必須な施設が集まっています。
そのため、「共働きで時間がないから、効率良く用事を済ませたい」という家庭にぴったりです。
また立地が良いことで需要も高いため、売却するときもすぐに買い手が見つかりやすいのも特徴です。
マンションでは地震や火災対策が厳重に行われているため、いざというときの安心感があります。
オートロックドアの物件も増えているため、セキュリティ対策もばっちりです。
マンション共用部分や設備の維持費は毎月必要ですが、費用を払いさえすれば修繕や清掃などは管理会社が行ってくれます。
「時間を有効活用するために、管理は任せたい」という人にはうってつけです。
階段がなく室内はフラットなため、実面積より広くスペースを使えるのも特徴です。
マンション購入のデメリット5つ
マンション購入のデメリットは、下記の5つです。
- 近所づきあいが必要
- 騒音トラブルが起こりやすい
- さまざまなルールや縛りがある
- 駐車場にコストがかかる
- 維持管理費が高い
マンション最大のデメリットは精神的、空間的スペースが限られていることです。
マンションでは隣人との物理的距離が近いため、近所づきあいは避けて通れません。
物件によっては組合への参加が義務付けられたり、毎月集会に出る必要があったりと、住民同士の関係が密接です。
また建物の構造上、騒音トラブルが起こる可能性も高いです。
間取りを自由に決められないだけでなく、ゴミ出しやペットに関するルールまで、集団生活ならではのマナーにも気を遣う必要があります。
もう一つのデメリットは、維持管理費や駐車場代などにかかる月々のコストです。
たとえば、維持管理費として毎月3万円支払う場合、1年で36万円、10年後には360万円まで膨れ上がります。
さらに駐車場を利用する場合は追加の支払いが必要なので、月々のコストも甘く見てはいけません。
戸建てとマンションにかかる購入費用を比較
戸建てとマンションの購入費用を比較するうえで見落としがちなのが、税金や手数料などの諸費用です。
この諸費用は一定のものではなく、どのような物件を購入するかによって変動します。
たとえば、新築戸建ての場合は、単純な物件費用に加えて「水道負担金」、新築マンションでは「修繕積立金」が必要です。
また中古物件の場合は、戸建てマンションともに仲介手数料が発生します。
物件価格だけでなく、諸費用も物件購入において無視できないポイントです。
ローンの借り方によっても諸費用は変わるため、最終的な判断は専門家と行いましょう。
この項目では諸費用の目安に加えてデータを用いた物件価格もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
戸建て購入にかかる費用
まずは、戸建ての単純物件価格をみてみましょう。
(基本的に土地代は物件価格に含まれています。)
種別 | 平均価格 | 平均建物面積 |
---|---|---|
新築一戸建て | 4,769万 | 98.4㎡ |
中古一戸建て | 4,016万 | 99.9㎡ |
出典:株式会社東京カンテイ「一戸建て住宅データ白書2023(首都圏)」
部屋数の多さや土地代も含まれていることを考えると、マンションより戸建ての方が安価です。
ただし土地を所有することになるため、固定資産税はマンションよりも高くなります。
維持管理費に加え、諸費用がかかることも覚えておきましょう。
下記が戸建てにかかる諸費用の目安です。
- 新築の場合は物件合計価格の6~10%
- 中古の場合は物件合計価格の6~13%
参考:SUUMO
マンション購入にかかる費用
つぎに、マンションの単純物件価格をみてみましょう。
種別 | 平均価格 | 平均専有面積 |
---|---|---|
新築マンション | 8,094万 | 62.64㎡ |
中古マンション | 4,270万 | 59.85㎡ |
出典:株式会社東京カンテイ「マンション・一戸建て住宅データ白書2023」
戸建てに比べて、マンションの物件価格は高いことがわかります。
ただし、中古の場合は戸建てとマンションは同じくらいの価格です。
戸建てと比較すると所有土地面積は狭いため、固定資産税は安くなります。
マンションの場合諸費用は安めですが、長期的にみると月々の維持管理費が痛手になる可能性があります。
下記がマンションにかかる諸費用の目安です。
- 新築の場合は物件合計価格の3~5%
- 中古の場合は物件合計価格の5~8%
参考:SUUMO
マンションは初期費用、維持管理費は高くなることが多いですが、土地の所有が少ないため固定資産税は安くなります。
戸建てとマンションの資産価値を比較
「耐用年数」と「売りやすさ」が資産価値の判断ポイントです。
「耐用年数」とは対象となる資産を使用できる期間のことで、法律によって基準が定められています。
耐用年数が長い物件ほど価値の高い状態が続くため、「耐用年数が長い=資産価値も高い」といえます。
もう一つのポイント「売りやすさ」は、立地が決め手です。
都心部や主要沿線の物件は需要が高いため、すぐに買い手が見つかる「売りやすい」土地です。
戸建てとマンションに共通して、築年数が上がるごとに建物部分の資産価値は下がります。
一方で土地の価値が下がることはあまりないので、マイホーム購入時には立地の見極めが必要です。
この項目では耐用年数と売りやすさの2点から、戸建てとマンションの資産価値を解説していきます。
戸建ての資産価値
戸建ての資産価値は「土地」にあります。
戸建ての耐用年数は22年で、マンションの耐用年数に比べて短いです。
戸建ては木造であることが多く建物部分の劣化が早いからです。
しかし、一度購入した土地の価値は基本的に下がらないので、耐用年数を過ぎても戸建ての資産価値がなくなることはありません。
さらに、土地代は物件購入価格の半数を占めていることがほとんどなので、マイホームと同時に永続的な資産を安く手に入れられることになります。
「じゃあ、土地の価値が高い都心部や主要沿線の近くで考えよう」と思った人もいるかもしれませんが、そのような立地は高額なため現実的ではありません。
戸建ての場合は、主要沿線から徒歩15~20分程度の立地を目安にすることが推奨されています。
また近隣に戸建てが多い「落ち着いた環境」であることも、資産価値にプラスの影響を与えます。
マンションの資産価値
マンションの資産価値は「耐久性」と「立地」で決まります。
マンション(鉄筋コンクリート造等)の耐用年数は47年と、戸建ての2倍以上です。
木造の戸建てに比べて劣化スピードが緩やかなため、価値が高い状態を長くキープできるからです。
そのため建物のみの資産価値はマンションの方が高いですが、土地が含まれていない点で戸建てと異なります。
また、都心部や主要沿線に建つ物件は需要が高く「売りやすい」ため、資産価値も高くなります。
一方で戸建てが建てられる土地に建つマンションの資産価値は低いので、注意してください。
マンション購入時の資産価値は戸建てに比べると高いですが、時間が経つごとにその価値は下がっていくことを覚えておきましょう。
戸建てとマンション、向いている人の特徴
譲れないポイントがどこにあるかによって向いている物件は異なります。
同じ「立地」を優先する場合でも、利便性を重視する人はマンション向き、静かな場所を求める人は戸建て向きと求めるものによって変わります。
立地や間取り、セキュリティや予算などマイホーム購入にはさまざまな判断基準があるため、自分にとって欠かせない条件を明確化することが大切です。
この項目では、戸建てに向いている人、マンションに向いている人の特徴をご紹介しますので、ぜひ自分と照らし合わせてみてくださいね。
戸建てがおすすめの人
戸建てに向いている人の特徴は、下記の5つです。
- 自由に間取りを決めたい
- 子どもが2人以上いる(または望んでいる)
- 静かで落ち着いた生活を送りたい
- 同じ土地に住み続けたい
- 次世代に資産を残したい
長く住むことを想定している人には、戸建てがおすすめです。
管理費や修繕積立金、駐車場代など月々にかかるコストが必要ないため、金銭面でプレッシャーを感じることなく過ごせます。
また一度購入した土地の資産価値は長く続くので、穏やかに暮らすための安心材料にもなります。
家族が増えた場合でも、戸建てであれば家族一人ひとりの部屋を設けられるだけでなく、間取りを自由に変更できるのも大きなポイントです。
戸建てを購入すれば、煩わしい月々の支払いや手続きが最小限で済み、長く安定した生活が手に入ります。
「遠い将来も視野に入れて、腰を据えたい」という人は戸建て向きです。
マンションがおすすめの人
マンションに向いている人の特徴は、下記の5つです。
- 10年以内に引っ越す予定
- 清掃や管理に時間をかけたくない
- セキュリティ重視
- 部屋数は少なくてもよい
- 外出する用事は短時間で終わらせたい
利便性や効率を重視する人にはマンションがおすすめです。
通勤時間の短縮やショッピング施設の充実など、時間をかけず快適に暮らしたい人はマンション向きです。
マンションでは共用部やセキュリティ面の管理を管理会社に一任できるため、忙しい日々に余計な悩みが溢れることはありません。
階段がなく部屋数も少ないので、導線がシンプルになり家の中でも効率的に動けます。
またマンションは立地が良くすぐに買い手がため、近い将来転勤の可能性がある場合はマンション推奨です。
とくに「お金を払ってでも利便性を手に入れたい」という人は、マンション購入を検討してみてはいかがでしょうか。
いつ購入するのがベスト?
結論をいうと、「買いたい」と思った時が動き出す時です。
生活用品や食料品などと違いマイホーム購入には時間がかかるので、早めに動き出して損はありません。
とはいえ、他の人がどのようなタイミングで購入を決意したのか気になりますよね。
マイホーム購入は「ライフステージが変わるタイミング」で決めている人が多いようです。
下記はマイホーム購入を考えるライフステージの例です。
- 結婚
- 出産
- 仕事(転勤がなくなった)
- 子どもの入園や進学
- 子どもの独立
- 定年退職
その他にも、「周囲の人が家を買った」「頭金が貯まった」ときもマイホーム購入を検討するタイミングになり得ます。
マイホーム購入は大きな買い物なので慎重になりがちですが、審査に時間がかかることもふまえて準備しましょう。
長期的な目標を掲げ、早めに動き出すのがベストです。
購入に必要な準備は?
マイホーム購入を思い立ったら、まずはハウスメーカーや工務店、不動産会社などの専門家に相談しましょう。
購入にあたってさまざまな書類の準備は必要ですが、購入までにはいくつかの段階があるため、専門家の指示に従って都度用意するのが効率的です。
しかし、専門家に相談する前の段階で準備しておくと良いものもあります。
- 検討物件のチラシやパンフレット
- 源泉徴収票や確定申告書(収入がわかる書類)
- 借入残高確認書(借入がある場合)
購入を検討している物件のチラシやパンフレットがあると、話がスムーズに進みます。
また源泉徴収票や確定申告書などの収入がわかる書類は、住宅ローンがいくら組めるか資金計画を建てるときに必要です。
借入も資金計画において重要な項目なので、借入がある場合は借入残高確認書も準備してください。
不動産情報サイトではオンライン上に無料相談窓口があるため、はじめの一歩として有効活用しましょう。
その後銀行やファイナンシャルプランナーに相談し、資金計画を立てる流れになります。
まとめ|準備を徹底して、理想のマイホームを手に入れよう
この記事ではマイホーム購入について、下記の8点をご紹介しました。
- 戸建てとマンションどちらを購入するべき?
- 戸建て購入のメリット・デメリット
- マンション購入のメリット・デメリット
- 戸建てとマンションにかかる購入費用を比較
- 戸建てとマンションの資産価値を比較
- 戸建てとマンション、向いている人の特徴
- いつ購入するのがベスト?
- 購入に必要な準備は?
マイホーム購入では、物件選び条件に優先順位をつけることが必須です。
家族や専門家の意見を取り入れ、時間をかけて自分にぴったりのマイホームを見つけましょう。