「猫を迎えたいけど飼育できるか」「自分と性格が合うか」などが不安で踏み出せずにいませんか?
生き物の飼育は命に責任を持つことですから、慎重に考えたいですよね。筆者も母や友人等、猫を飼育している人に何度も相談するなど、非常に悩みました。
今回は猫飼育歴19年、社会人1年目からは一人暮らしをしながら猫と暮らす筆者が、おすすめの猫種と飼育方法を解説します。
本記事を読めば、どのような特徴を持つ猫がいるのか、また一人暮らしで猫を迎えるための注意点がわかります。きっと具体的に猫を飼うイメージができますよ。ぜひ最後まで読んでくださいね。
【おすすめ猫種5選】特徴と飼育方法も解説!
これまで日本でペットといえば「犬」というイメージが強かったものの、昨今は猫を飼う方も増えてきています。
猫を飼う理由は、散歩が必要なく室内で飼えるところはもちろん、やはり愛らしい外見と仕草に癒されるという意見が多いようです。
そこで今回は、おすすめの猫種5選とそれぞれの特徴や飼育方法を解説します。
一つずつ見ていきましょう。
スコティッシュフォールド
スコティッシュフォールドは、丸顔で体つきも丸みを帯びています。垂れ耳の印象が強いものの、なかには立ち耳タイプもいます。
猫の人気品種ランキングで1位を獲得し続け、多くの支持を集めている品種です。
特徴
- 人懐っこい
- しつけがしやすい
- 甘えん坊
- 平均的な大きさ(メス3〜5キロ、オス3〜6キロ)
- 平均寿命は10〜13歳とやや短い(平均14歳)
非常に甘えん坊な性格なので、猫に甘えてほしい、一緒に遊びたいという方におすすめです。
飼育方法
運動量の少ない猫と言われているため、体重の増加を気にするあまり無理に運動させるのは控えましょう。
また、スコティッシュフォールドの身体的特徴から関節炎や骨軟骨異形成症候群、耳の病気になりやすいということも理解しておく必要があります。日頃からよく観察し、異変があればすぐに受診することが大切です。
マンチカン
マンチカンは、短足短毛の種類が非常に人気です。ですが、短足だけでなく中足、足長タイプもいます。毛色や柄もさまざまで、マンチカンといっても見た目の個体差が多い種類といえます。
特徴
- 社交的
- 人懐っこい
- 甘えん坊
- 大きさはやや小さめ〜平均的(2〜4キロ)※個体差あり
- 平均寿命は11歳とやや短い
社交的な性格なので多頭飼いに向いている種類で、複数の猫や他の生き物を飼育している方におすすめです。
飼育方法
運動不足になると肥満になりやすい傾向があります。ジャンプ力は他の猫と同等なので、室内でも運動ができるようキャットタワーや猫用のおもちゃなどを用意しましょう。
短足種は、足への負担が大きく椎間板ヘルニアになる恐れがあります。太らせ過ぎや高いところからのジャンプなど負荷がかかるものは避けましょう。
ラグドール
ラグドールは、体格が大きく、セミロングの美しい被毛が特徴的です。優雅なイメージがあり、ルックス的にも人気があります。
特徴
- 穏やか
- 愛嬌がある
- 人懐っこい
- 大型種(メス4,5〜6キロ、オス6〜9キロ)
- 平均寿命は12〜17歳と平均的またはやや長生き
穏やかで人懐っこい性格で抱っこを好むところから、犬のような性格が好きな方におすすめです。
飼育方法
体格が大きいため、ある程度部屋の広さが必要です。また、運動量が少なく転がって遊ぶことも多いため、運動不足に注意しましょう。
遺伝的に、肥大型心筋症になりやすい品種です。また、他の猫よりも暑さに弱いため、熱中症にもなりやすいとも言われています。
他の品種にも言えますが、長毛種の猫は毛繕いをした際に飲み込んだ毛を吐き出したり排泄できなかった場合、毛球症になる恐れがあります。適度にブラッシングをしたり、毛玉ケアができるフードを選ぶようにしましょう。
ノルウェージャンフォレストキャット
ノルウェージャンフォレストキャットは、体が大きく、長い毛に覆われています。柔らかい毛並みを持ち、しっとりとした手触りの良い毛質が人気です。
特徴
- がっしりとした筋肉質
- 温厚でやさしい
- 賢く、順応性が高い
- 好奇心旺盛
- やや大型(メス3,5〜5,5キロ、オス4,5〜7キロ)
- 平均寿命は11〜14歳とやや短いか平均的
フレンドリーな性格なので、初めて猫を飼う方でも接しやすく、簡単な芸も覚えます。猫と積極的にコミュニケーションを取りたい方におすすめです。
飼育方法
高いところに登ることを好みます。高さのあるキャットタワーを用意し、ストレスが溜まらない環境づくりをしましょう。
肥大型心筋症や毛球症に注意が必要です。また、肥満になりやすいノルウェージャンフォレストキャットは糖尿病の危険もあります。
長毛種は、湿度の高い夏を中心に雑菌が繁殖しやすいので皮膚疾患になることも。定期的にシャンプーをするなど清潔に保ち、予防することが大切です。
雑種
雑種は、2種以上の品種が混ざった猫のことです。見た目や特徴もさまざま。特定の遺伝子がかけ合わさっていないため、遺伝的な欠陥を受け継ぎにくく、体が丈夫な猫が多いです。1匹として同じ柄が存在せず、オリジナリティあふれるところが魅力です。
特徴
- 大きく5種類の柄に分けられる
- 体が丈夫
- 日本で一番飼育されている
- 大きさは平均的(3,5〜4,5kg)※個体差あり
- 寿命は14歳と平均的
雑種の猫には、「単色(柄なし)」「トラ柄」「三毛」「ブチ」「サビ」などの種類があり、性格も大まかな柄によって特徴が分かれています。猫の個性を大切にしたい方におすすめです。
飼育方法
野良猫を迎える場合は、必ず動物病院の受診をしましょう。栄養状態や、寄生虫の有無などを確認してもらう必要があります。人間に感染する病気が見つかることもあるので、注意してください。
特定のかかりやすい病気はありませんが、活発な猫が多いため骨折に気をつけましょう。
また、好奇心が旺盛なので異物誤飲なども考えられます。ビニールやヒモなどを飲み込んでしまうと喉に詰まってしまうことがあるので、使わない時はしまっておきましょう。
一人暮らしで猫を飼う注意点3つ
一人暮らしで猫を飼っても大丈夫?
もちろんです!
安全に楽しく猫と暮らすための注意点をお伝えします。
ここからは、一人暮らしで猫を飼う際に注意すべきポイントを3つ紹介します。
順に説明していきます。
注意点①|留守時の対策を徹底する
一人暮らしで猫を飼う場合は、仕事やお出かけの際に猫に留守番をさせることになります。
留守中に猫がどのように過ごしているか、寂しい思いをしていないか不安ですよね。
そのような時は、ペットモニターの利用をおすすめします。自動給餌器にカメラがついているタイプもあり、設定した時間にエサが出るだけでなく、出先で猫の姿を見守ることができますよ。
また、室内飼いの猫が外に出てしまうと、家に戻ってこられない可能性も。狩りに慣れていない猫を放し飼いにするのは危険です。ドアや窓が開いていないか確認を行いましょう。
注意点②|ストレスの原因を減らす
猫は綺麗好きな生き物です。トイレが汚れていると我慢して膀胱炎になったり、他の場所で粗相をしてしまうこともあります。
トイレを2つ設置し、清潔を保つことで防げるため、スペースを確保できるか検討してみましょう。
猫によって、「高いところが好き」「飼い主に甘えることが好き」などの性格があります。特徴や性格に応じてキャットタワーを用意したり、猫との時間を多めに確保するなど猫にとってのストレスになる原因を減らすことが大切です。
注意点③|多頭飼いは慎重に行う
1匹では寂しいだろうと安易に多頭飼いを始めることはおすすめできません。
マンチカンやノルウェージャンフォレストキャットなどは、社交性があるため多頭飼いに向いていると言われていますが、猫によって性格はさまざま。
相性の有無だけではなく、オスの成猫と子猫、メスの成猫同士などは本能的な問題から共同生活が非常に難しいのです。
多頭飼いを考えている方は、初めから子猫を2匹以上飼育するか、先住猫が1歳になるまでに子猫を迎えるかを考えてみるとよいでしょう。環境に適応しやすい子猫同士の飼育が一番成功しやすいパターンだからです。
猫と暮らす家選びのコツ3つ
一人暮らしで猫と暮らすのにどのような家を選べばいいかわからない•••
家選びにはコツがあるので大丈夫ですよ。
ここからは、猫と快適な暮らしをするために必要な家選びのコツを3つ紹介します。
コツを知っていれば、住み始めた後に「失敗した!」ということもありません。一つずつ解説していきますね。
コツ①|ペットの条件を確認する
ペット可の物件すべてが猫の飼育を許可しているわけではありません。犬の飼育よりも物件が限られています。
たとえば、「犬の飼育は可、猫は不可」「犬は2匹まで飼育可、猫は1匹まで飼育可」など物件によって飼育可能条件が違います。記載がない場合もあるので、トラブルを避けるためにも必ず確認しましょう。
コツ②|動物病院の近くに住む
異変に気づいた時、ただちに動物病院へ連れていく必要があります。その際、病院の場所が遠いと飼い主にとっても猫にとっても大きな負担です。
一人暮らしの場合、多くは徒歩や自転車、バス等の公共機関で移動することでしょう。普段の抱っこでは感じずとも、ペットキャリーに入れて運ぶとなるとずっしりとした重さを感じ、非常に大変です。
また、猫は環境が変わるとストレスを感じる生き物なので、診察のため外に出るだけでもかなりのストレスを感じるはず。
物件の近くにある動物病院をリサーチしておき、かかりつけにしておくと安心です。猫の診察を行っていない病院もあるので、必ずホームページなどで確認しましょう。
コツ③|景色が見える部屋を選ぶ
外を歩いている際にふと窓を見ると猫と目があった経験はありませんか?猫は景色を見るのが大好きだからです。縄張りの監視や、リラックスのため外を眺めていることが多いんだとか。鳥を観察したり、ひなたぼっこをする姿は非常に愛らしいですよね。
しかし、物件の中には窓を開けると目の前に建物があったり、線路の近くで大きい音がするものもあります。こうした物件は猫のストレスになってしまうため、できるだけ避けたいところです。
静かで日差しが入り、かつ鳥や木々などが見られる景色の部屋を用意できるとベストです。
すべてを叶えることは難しくても、なるべく猫が快適に過ごせるような工夫をしましょう。
特徴や飼い方を理解して猫との暮らしをスタートさせよう
今回は、おすすめの猫種5選と特徴や飼育方法をご紹介しました。さまざまな特徴を持つ猫たちは魅力的ですよね。
飼育方法に関しても、気を付けるべきポイントを押さえれば一人暮らしで猫を飼うことも十分可能です。
猫を迎えることに不安を抱えていた方が、それぞれの特徴や飼い方を理解し、猫との暮らしをスタートさせるきっかけとなりましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。